深夜3時のご都合主義

 汗のにおい、汗の染み付いた下着のにおい。働いたというただの自己満足。確かに働いて、皆に喜ばれて、嬉しい。だけどこれが未来に繋がらないのも知っている。むしろ無益なのだと言うことも。
 浮き足立った気持ちと、疲れの残る体のアンバランス。ブラジャーを取るだけでこんなにも開放的だなんて知りたくなかった。眠くはない、けれど眠らなければいけない。汗臭いのだからお風呂にも入らなければいけない。明日の朝入るなんて器用な真似はできない。
 走り回っていた間の記憶なんて無くて、今日を振り返って覚えているのはただ走り回っていたことと、それと。
 朝、貰ったチョコレート。特別な人から貰った特別なチョコレート。
 それだけで満足してしまう自分を、なんて安っぽい女だと笑えるだけの力が欲しい。
 汗の染みた下着を洗濯機に投げつけて、幸せな溜息を吐いた。